入試前日
さきほど中3生を送り出した。
中1の理社もあったので、中1生は中3生の姿を見て何を感じただろうか。
中3生は最終日であってもやることは同じだ。
最後まで国語の添削を美香先生にお願いしている生徒もいて、今年の中3生はそういう粘り腰は強い。
もちろん音読だって今日も一生懸命取り組んでいた。
やるべきことをやって最後までたどり着いた生徒たちを、私は誇りに思う。
明日は本番だが、本番だけ特別なことを求めるのも違うだろう。
かと言って、いつも通りというわけにもいかない。
緊張する者はすればいいし、平常心でいられるならそれでいい。
ありのままの自分を受け入れ、そして試験に臨む。受検番号をきちんと記入し、一題一題、目の前の問題に取り組む。
自分に都合の良い奇跡を求めてはならない。明日だけの完璧は手に入ることもない。
心が折れようと何だろうと、最後まで試験問題と格闘するしかないのだ。
最後に毎年書いている同じ話を。
明日家に帰ったら、お家の人に感謝の気持ちを伝えてほしい。
「今日までありがとう。無事に受験を終えることができました」と。
みんなの受験の日は、そうやって締めくくってほしい。もちろん面接のある人はその後でいい。
そして、お家の方々は、結果が出る前だからこそ、「よく頑張ったね」と生徒たちに声をかけてあげてほしい。
そうやって、ご家族にとっての高校受験も締めくくってほしい。
生徒たちが成長するのは、合格という結果によるのではなく、合格するためにもがきながら努力し続けた今日までの道のりによってだ。
その道のりは、生徒がひとりで歩んだものではない。お家の人の支えがあってこそだ。
また、お家の方々も、我が子の受験を心配しながら見守っておられたと思う。
そういう意味では、生徒本人だけの受験ではなく、お家の方々にとっての受験でもあったはずだ。
だから、生徒たちは感謝の言葉をお家の人に、お家の方々はねぎらいの言葉を生徒たちに、お互い声を掛け合ってほしい。
結果が出る前だからこそ。